セラピストの日常

リラクゼーションサロンで働く、一セラピストの雑文です。

リラクゼーション業界の実は⑤〈業務委託〉

いつもブログをお読みいただきありがとうございます!
 
春先は体調を崩しやすい方が多いですが、
皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
素敵なゴールデンウィークは過ごされましたか?^ ^
 
さて、このブログの中で、特にお給料についての記事をたくさんの方に読んでいただいているようです。
ありがとうございます。
今回はより掘り下げて「業務委託」について書きたいと思います。
「業務委託」について、他のエントリーはこちら!
 
「業務委託」というのは、会社勤めではあまり一般的な形態ではありませんが、
リラクゼーション業界では多くのセラピストがこの「業務委託」という形態で働いています。
簡単に言えば、「ベッド(場所)をお店から借りて、施術をしている」という考え方です。
ですので、お店に雇用されて働いている、というものではなく、
お店と個人で業務提携をしている、という感覚の方が近いですね。
 
「お店と個人で業務提携している」ということですので、業務委託のセラピストは「従業員」ではありません。
個人事業主」という扱いになります。
要するに、自分で事業を展開していて、業界提携している、という感じです。
ですので、労働基準法の適用、「厚生年金」「雇用保険」や「労災」など従業員の方だと当然に与えられる権利は享受できません。
 
それではなぜリラクゼーション業界でこのような形態が多いのかというと、
あまりにも急速に業界が発展したことと、小規模なお店が多いことにも関係しています。
正社員やアルバイトなど、雇用となる形態のスタッフを多く雇ってしまうと、お店側は必ず社会保険雇用保険に必ず入らなければなりません。
社会保険はお店側が負担しなければならない割合がありますので、小規模のお店や個人のお店にとってはそれを支払うだけの余力がないというところも多いです。
またその分、オーナーや店長の事務作業も多くなってきます。
専門的な知識がある場合や、経理・税理関係の方を雇える場合は大丈夫ですが、
多くの場合は個人オーナーや店長が全ての役割をしなければなりません。
そうなるとスタッフを「雇用」となると、負担がかなり多くなってきます。
(しかし、小さいお店では雇用ではあっても保険がつかない、年末調整もない、有休もない、というところも多くありますが……)
一方、業務委託の場合、そのような手間も負担も省かれることが多いです。
お店側が特別に役所に届出を出す必要もありません。
複雑なお給料の計算も必要ありません。
お店側からすると、業務委託という形態でスタッフを募集する方が楽だ、ということになりますね。
 
業務委託で契約するセラピスト側からすると、
メリットは
・施術に入れば入るほど収入になる(忙しいお店、忙しい時期だと固定給、時給の方よりも収入が多いことが多い)
・確定申告で仕事に関するお金は経費として計上できる
という点です。
デメリットは
・収入が不安定(暇な時期や暇なお店だと生活が苦しくなります。)
・確定申告を自分でしなければならない
・税金の支払いが後で来る(お給料から天引きされない)
・労働者ではないので、何も守るものがない
という点が大きいデメリットかと思われます。
デメリットの上3つを本当にデメリットと考えるかどうかは意見が分かれるかとは思いますが、最後はとても大きなデメリットです。
 
例えば、
雇用保険には入れないので、お店が閉店して職がなくなった、病気で仕事を続けられなくなったなど、失業した際には失業保険などのセーフティネットはありません。
また業務上で大きな過失が生じた場合、
違約金や損害賠償請求をされる可能性があります。
(私が直接体験したわけではありませんが、お店側との契約内容に従わなかった場合や、契約期限を待たずに辞めるとなった場合、お金を請求されたという話は聞いたことがあります。
もちろん、これはもめた場合かと思われますσ^_^;
何もないことが大半かと思いますが、可能性として書いておきます。)
 
経験者で腕に自信がある方や、バリバリ働きたい方は業務委託はメリットが大きいかと思います。
しかしリラクゼーション業界が初めての方などはアルバイトや正社員の方が良いのかな、とも思います。
(アルバイトや正社員も、お店によってはきつい場合もありますが(>_<))
 
働き方の問題は、リラクゼーション業界ではなかなか複雑でわかりにくいものが多いですが、
少しでも参考になれば幸いです^ ^
 

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